妖怪が跋扈する、とある地方。 十数年前まで人間にとって妖怪は、恐怖の対象ではあったが、良き隣人でもあった。 しかしあるときを境に、妖怪たちの姿は徐々に町の中から消えていった。 それはひとえに、町で起きる事件の大半を妖怪の仕業で片付けてしまう人間の怠慢からであった。 妖怪たちはそんな人間に嫌気がさし、人前に姿を見せなくなっていったのだ。 そうなれば噂は拡大し、妖怪は恐ろしいものであると、人々の認識は変わっていった。 妖怪の仕業とされる、町に起きた数々の事件。 しかし、本当に妖怪たちが起こすものもあれば、妖怪の仕業にしようと欲深き人間が起こすものもある。 良い人間・悪い人間がいるように、妖怪にも当然、良い妖怪・悪い妖怪が存在する。 妖怪たちのことを知らず、必要以上に恐怖する人々。 必要以上に恐れられ、肩身の狭い思いをする妖怪たち。 そんな現状を打破しようと立ち上がったのが、ひとりの青年であった。 人間と妖怪の橋渡しとして、悪さをする妖怪を懲らしめ、妖怪を名乗り事件を起こす人間を捕縛する。 人間・妖怪双方の平和を守る青年は、両者から感謝され、また忌み嫌われていた。 しかし、両者の共存には欠かせない存在だった。 そんな青年の元には、数多くの事件が舞い込んでくる。 そんな事件を時に慎重に、時に大胆に、知り合った人間や妖怪と協力して解決していく。 これは、そんな青年と妖怪たちとの、騒がしくも平和な日常の物語である。 「ええい、河童右衛門! 今日こそお縄につけぇっ!!」 「やーだよー。捕まえられるものなら、捕まえてみなー!」 青年は人間と妖怪の平和を守れるのか!? 甚だ不安である。


