◆【第零話 安楽椅子のクラスA -豪華客船殺人事件-】◆
豪華客船マリア=テレージア号船内のある一室。
八十神と七尾芹奈はアイドラー顧問のコナー局長から、特別に海の旅へ招待されていた。もちろん、タダというわけはなく、旅行が終わったら、捜査を手伝うという条件がちゃんとついていた。 船内では、豪華なパーティーも催され、大勢の客を乗せて航海はつづいていた。気ままなクルージング‥‥誰もがそう考えていた豪華客船での旅。しかし、その豪華客船では、惨劇が起きていた! 血も凍る殺人事件と並行して、航海機能と通信機能を奪われた豪華客船マリア=テレジーア号は、現在遭難中!? 警備主任の依頼で知恵を貸すことになった八十神は、自分の客室でソファに座りながら、事件報告に静かに耳を傾ける。果たして犯人は捕まるのか? そして遭難中の豪華客船の行方は‥‥
◆【第壱話 からくり屋敷の密室殺人事件】◆
八十神は、コナー局長からある依頼を受ける。《しあわせ探偵事務所》から、クラスAディテクティブが行方不明になったというのだ(不確定世界の探偵紳士参照~)。ちょうどそのころ、七尾芹奈が《しあわせ探偵事務所》へと研修に行っており、八十神は七尾と連絡が取れなくなっていた。 そのため、コナーの依頼を受け、《しあわせ探偵事務所》へ訪れることになる。しかし、アイドラーがクラスAを派遣するとなれば、内外に大きな波紋をおよぼすことになるため、八十神は、クラスAという身分を隠し、九十九かおるとなって、《しあわせ探偵事務所》へと潜入捜査することになった。 しかし、《しあわせ探偵事務所》は現在、毒島という男が牛耳っており、噂に聞くところの探偵事務所とは勝手が違っている。最近のしあわせ探偵事務所は、未解決案件も多く、信頼度は右下がりだったのだ。 そんなところに、堂島家に、怪盗サファイアから脅迫状が届く。何と、サファイアが、堂島夫人を殺すというものだった!