あの戦いから五年――――。
かつて、Jinmu Corporation 社長の一人娘である神武 美弥香が誘拐され、彼女を救出するための戦いがあった。 深い森に潜むのは、蟲使いと呼ばれる一族の若者達。 対して送り込まれたのは、人間に蟲の能力を移植させた合成生物。 激しい戦いの中、やがて事態は獣魔蟲を巡る戦いへと移り変わっていく。
蟲使いを滅ぼすと伝えられる獣魔蟲。 その獣魔蟲の母親として、十年の歳月と共にした櫻井 夢美。 そして、獣魔蟲の確保を命じられたのは、蟲使い次期長のレン。
壮絶な死闘の末、戦いは夢美の勝利に終わる。
五年後、Jinmu Corporationの社長に就任した美弥香の生活は多忙を極めていた。 経営難に陥った会社の再建のため、仕事漬けの日々。 私生活の全てを犠牲にする生活は当然楽ではなかったが、綾佳やユーリアの存在が彼女を支えていた。
そして、支えとなる人物がもう一人――――。
「こんにちは。今日はまだ顔を合わせていませんでしたね、レン君」
美弥香達の新しい物語が、少しずつ回り始めていた……。